北海道小樽市立小樽文学館は21日、「蟹工船」で知られるプロレタリア作家の小林多喜二(1903〜1933年)が、小樽高等商業学校(現・小樽商科大学)在学中の18歳の時に執筆した短編小説「スキー」を確認したと発表した。
発表によると、この作品は1921年(大正10年)10月30日の「国民新聞」に掲載された短編小説。日露戦争で負傷し腰を痛めた体操教師が、生徒たちにスキーを習うがうまくいかずに笑われるというストーリーだ。
政治思想史を専攻する岡山大大学院生の木戸健太郎さんが、研究で国民新聞を調べていて、多喜二の名前の作品を見つけた。連絡を受けた同館が、専門家に調査を依頼した結果、全集未収録作品で、ほとんど知られていないものとわかった。
同館は、この作品の全文を「市立小樽文学館報」に掲載して公開する。
日本近代文学に詳しい神谷忠孝・北大名誉教授は「多喜二の初期の作品で、貴重な発見といえる。多喜二の作品では『老いた体操教師』が最近発見されたが、この『スキー』が原型になったのではないか。非常に興味深い」と話している。
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同館は、この作品の全文を「市立小樽文学館報」に掲載して公開する。
日本近代文学に詳しい神谷忠孝・北大名誉教授は「多喜二の初期の作品で、貴重な発見といえる。多喜二の作品では『老いた体操教師』が最近発見されたが、この『スキー』が原型になったのではないか。非常に興味深い」と話している。
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by bciobt5x2g
| 2010-04-24 07:16